量り屋

　私って今何キロくらいあるのか知ら？　というギモンは突如として訪れることもよくあります。それに、日本と違って、カトマンズの一般家庭では、体重計がある家庭は、まずないと言ってよかろうかと思います。太ってもいいから？？


　いいえ、答はノー。結構皆さん、体重を気にしておられます。ネパールでもインドでも「太っている＝美人」などという時代は、もう過ぎてしまったのです！！　メタボ傾向の男性はザラにいるし、産後にブクブク太ってしまって、悩んでいる女性も多々おります。かくいう私もお腹の贅肉が…

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　そこで、街を歩く方に吉報の商売が、こちら。


　って、これ、何してるかよくわからない？ しかも場所は、歩道橋の上。景色も見ないで、二人ともうなだれているようにしか見えません。一人はヤンキー調にしゃがんでいるし、一人は先生にしかられたみたい。――が、この叱られている方の男性の足元を、ヨーク見てください…



ネッ、量ってるでしょ。

　別に太ったかどうかはいいとして、とりあえずオレって今、何キロあるんだろう？という素朴な疑問により、彼はこちらのお店で体重を量ったようです。店主の方も「５３キロですね」ムッツリ報告し、お客が来てうれしー！という感じはチッとも感じられませんでした。これが予想に反して「８０キロ」とかだったら、「ウホー！お客さん、見かけによらないネェ!」などと言ったりするのかもしれませんが。


　料金は一回量って２ルピーとお手ごろ価格です。以前はたいてい1Ｒｓでしたが、この頃の物価上昇で値上げをよぎなくされているようです。皆さんも是非、旅の途中で、また街ブラの最中にフ、と量りたい欲求に駆られたら、足を乗せてみるもいいでしょう。


　ちなみに私はといいますと、事務所にある荷物の１５０キロまで量れるやつで、チェックしています…目盛りが半分のとこに届かないことを願いつつ…


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　そして―お客が去ったあとに、大事な商売道具の手入れをする彼の姿が…。　そうとう年季の入っている体重計です。　あぁ、この人、この商売スキなんだな、と思った光景でした。