必要に迫られなかったとはいえ、これまでケータイを持つことのなかった私でさえ、ひょんなことからケータイを持つことに。ネパールでもケータイ普及はすざまじく、アッと言う間に庶民の間に広がりました。収入からどう考えても、高価なもののハズなんだけどなぁ…。
固定電話も、国営の「ネパール・テレコム」でとなると、申し込んでから電話が取り付けられるまで数ヶ月待ち、なんてことはザラ。固定電話より料金も安く手軽で、しかも持っているとファッショナブル♪(に見えるらしい)ということで、ネコも杓子もケータイケータイ。乗り合いバスこと通称マイクロの中でもかまわず、大声で話すし、用もないのにいじっている輩もよく見かけます。
さて、どちらにしろ、電話。普通は、
「もしもし、私どこそこの○○ですが、××さんのお宅でしょうか?」
といった感じで切り出すわけですが、こちらではどういうわけか、開口一番、
「どこにかかりましたかー?」
と来る。エ?うちにかけたんでなくって?「誰さんですか?」ならまだ分かるけど。そして「どこでしょうか?」の『何処』は、地域を指していることも多く。
「はい、こちらタメル地区です」
どっかの部隊かい。そして、そう答えると、
「ガチャ。プープープー…」
タメルと言えど、星の数ほど人はおりますが、とりあえず間違えたんなら、ナゼ一言「すみません」と言わんのですか!
また、いきなり、
「スミター?あたし、あたし!」
などというのもよくあります。いや、うちスミタとかおらんし。そう答えると、
「え?そんなハズないし。スミタ、どっか行ってる?」
いや、じゃけんそんな人おらんし。
「間違ってるよ」
「え、またー。電話番号443××××でしょ?」
自信たっぷりに言うその番号は、確かに私のものですが、違うものは違います。おらんものはおらんのです!!きっぱり!!そう言うと、
「ハッテリ。ガチャ。プープープー…」
…こっちがハッテリって言いたい。あ、この「ハッテリ」というのは、こちらの人が何か失敗などやらかした時に使う常套句で、「しまった」程度のものであって、決して謝りの文句ではありません。…。どうして一言「間違えました」と言えないのですか!母さんは悲しいぞ!そしてその悲しみ(怒り?)もつかの間、プルルルルー…とかかってきて、受け取ると、同じ相手であることもしばしば。だーかーらー違うってば!!
だいたいそういう失礼な対応の習慣が、えぇ、ここまで皆同じだと、習慣と言ってもよかろうかと思いますが、どうしてこう根付いてしまったのでしょうか?だいたい「謝る」ということをしないネパール人ですが、電話だと顔も見えないだけに、一層腹が立ちます。
がしかし、こんなことでいちいち腹を立てていたら、やっていけませんカトマンズ。そうして、だんだん「目には目をじゃ!」と、同化して行く自分にはっと気づき、愕然とすることもしばしば…あぶねぇあぶねぇ!見習うとこ間違えてる!習慣って、怖いですねー…私ももうしっかりネパール人の一員になってしまったのでしょうか…
0 件のコメント :
コメントを投稿