2007年6月26日火曜日

エコなお皿

 沙羅の木をご存知ですか?ものすごーーく大きくなります。大人でも抱えきれないくらいの大きな幹と、子供の頭ほどはあろうかという程大きくて、しっかりしていて、しかも柔らかい葉っぱを付けます。 カトマンズに来て、スグの頃は、このおばはん何売ってるんだろうと思っていましたが…


 ネパールでは、この葉っぱを使って、即席使い捨てのお皿を作ります。お皿になるのでした!旧市街のアサン・バザールでも売っています。(写真では見えづらいか知らん…おばちゃんのちょうど右側に、椀のようなものが見えますでしょうか)とはいえ、この葉っぱの皿を普段の食事に使う、といったことはあまりなく、プジャという儀式の際に、お供え物やプジャグッズを入れるのに使ったり、一時の灯明の皿であったり、田舎では大勢での食事でお皿が足りない時などに、よく使われます。

 去年のダサイン祭で田舎に行った時も、もちろんこの葉っぱの皿が登場。てか、登場する前に、葉っぱがどーんとやって来て、ハイ作るよ~~って。作ったことの無かった私は、母さんや姉さん達に笑われながらも『意外とやるじゃん!』と褒められ、調子にのって皿作り係りになってしまい。。

 家の前の土間で、ゴザに座って作り始めると、これが結構面白いんですね~~。手のひらに乗るようなミニサイズのものから、両腕で輪を作ったくらいの大きいサイズのものまで。大小の葉っぱを組み合わせ、そこら辺で誰かが作った竹ヒゴくらいの細い竹の楊枝で留めて行きます。大きいのは、まるーく作るのがムズカシイーー。子供達は案外ぶきっちょで、しかもスグに飽きてどこかへ行っちゃったり。

 そうして作ったお皿は、お母さんが儀式に使うものや何やを並べ、子供達にはちょっとお菓子を載せてあげたり。使用済みの葉っぱは、スグ脇にある牛小屋へ、ぽーーん。おや?水牛や牛達がもんごもんご口を動かして…跡形もなく消えてしまうのでした。ビューティフル。

 近頃では、カトマンズでも紙の皿やプラスチック製の使い捨てコップが出回り、結婚式や大きな食事会などでよく使われるようになりましたが、こーんな素敵なエコな皿があるのに!!と思うのは私だけでしょーか?環境に対する意識が低いこの国は、これからまだまだ「使い捨て」道を突っ走って行きそうな気がします。自分なりに、出来る事から意識したいと思う毎日です。

 

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