2007年9月12日水曜日

生活の中の香り

 
日常生活の様々なシーンにおいて、お香を眼にし、その匂いを嗅ぐことの多いカトマンズでの生活。朝に夕に、祭壇に向かって祈りをささげ、香を焚く…変わらない毎日の風景。街を歩けばお寺や小さな祠から漂ってくるその香り…。ここでは、お香は「香りを楽しむためのモノ」というよりは、「生活に欠かせない、密着したもの」のヒトツ。


 私は毎日祈りをささげたりお寺に行ったりしないので、私にとっては多分普通の日本の人たちと同じように、お香は香りを楽しむためのもの。お香屋さんの前を通ると、ものすごい種類のお香と、カラフルなデザインのそのパッケージについ眼を引かれて、ジーと眺めてしまうこともしばしば。上の写真は、粉末状の香を、ネパールの手漉き紙に巻いてねじった形のもの。日本ではあまり見かけないかもですね。

 左の写真は、オールドバザールの中心「アサン地区」にある、お香屋さんの並び。店のオジサン一人座れば、もう他に座るところがないくらいの、間口の小さいお店が何軒か並んでいます。立ち止まってジッと見ていると、ひっきりなしにお客が来ては、お香を買い求めて生きます。先日は、お客様のお手伝いで、一緒にバザールに行き、日本へ送るように買い付けてきました。小売だけでなく、卸売もしてくれるんです。ネパール製のもの、インド製のもの入り混じり、どれにしようか匂い比べていると、どれがいいのかわからなくなってしまうくらい(笑) 定番のものから、何か新しいのはないか知ら~と、物色したり、結構楽しいです。


 写真はほんとのほんとに一部です。迷うっていうか、どれにしたらいいのか、ワカラナクなっちゃいます。お気に入りを見つけるまでは、いろいろトライするしかないんですが、それも結構大変なのだー。パッケージで選んで失敗することもあるし、かなりの安物だって、オッこいつはなかなかでないかい?と気に入ってしまったり。自分なりの、生活のシーンに合わせて気に入った匂いのものを焚き分けていますが、どんどん増えてしまう、お気に入りのお香たち…。さらにアロマオイルなんかも好きだったりしますので、一層増えてしまうワケですが…。

 立ち昇る煙も、ジーと見ていると変化し、見ていると飽きない。おいしいお茶を飲みながらのひとときに、一人で本を読むゆったりした時間に、ちょっと花を添えてくれるお香。
こちらの人とは、その目的は違えども、同じように漂う香りと、どこか心を和ませてくれるお香は、私にとってある意味、「生活に欠かせない、密着したもの」なのかも知れないな。

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