いつもどこか身体の調子が悪くって、頭が痛いだの手がむくむだのしょっちゅうこぼしている、下のばあさん。先日も一緒に野菜を買いに出たところ「どうもこの頃具合が悪くてねぇ…」と言い出した。またか。いつもじゃん、と思ったけれど大人の私は要らんことは言わんで黙っていると、「ヨシ今日はアスパラガス買っちゃお。アスパラガスは元気が出るんだよ」と言う。フム。
以前「糖尿にいいからねぇ」といって、生のニガウリを朝っぱらからガリガリかじっているおばあさんを目撃したことがあります。いや、ニガウリかなり好きだし、体にも良さそうやけどそのままかじるってのはどうかと…。ホラせめて塩もみするとかさぁ。基本的に、どんなものでも食べたいときに適量食べるのが元気の素!と思っている私は、このテのネパール人の話は聞き流すことにしてますが、コチラの人は、○○に効く、とかいい、とか聞くと、そればっかり摂る傾向にあるように思います。
まあそれはいいとして、アスパラガス。アスパラガスはまだこちらカトマンズでは新しい食材で、「これナニ?」っていう人もけっこういたりします。それに普通の野菜に比べると、値段もかなり高い感じ。日本でも高そうだし。やっぱ値段が高いとどっかこう、『特別』な気分になっちゃいますよね。そうでもない?私、庶民なので。えぇ。。。下のばあさんもそれでアスパラガスにスペシャル意識を持っているようで、奮発してその日はアスパラガスのカレーだよ!というので、やっぱ何でもカレーなんだわーーと思いながら「たまには良いんでない!?」と後押しして、アスパラガスを買って家路に着いた私達。
しっかしそのアスパラガスっていうのが、ヒョロヒョロしてて、30cmにも伸びているような、いかにもスジっぽい代物。それっち、半分から下は食べられんやろ?!実はネパールに住んでこのかた、一回しかアスパラガスは買ったことがない。いやっ、それがちっと高いけんっちゅうんではなくて、ホントに食べるとこがあるんか!ちゅうくらいの代物なんでごわす。もう二度と買うことは、出会うことはないであろう…と思っていたアスパラガスに、久しぶりの対面なんであります。
「さーほんなら下ごしらえしとくべー」といって、ばあさんがゴザを出してきたので「何の下ごしらえやろ…」と思いながらも、こんなスジスジしたもん一体どうやって食べるんやろか?ばあさんは歯が3本しか残ってないのに?と思っていると、「これはチュゥチュゥして食べるのさ」とビックリ発言。そうか…スジを口から出しながら食べるのか。ミカンの汁だけ吸って、皮を出すみたいな気分なのかな?「うちらそんなことして食べんよ。ていうか、普通そんな硬くないし、軽く茹でるとか、焼くとかさぁ」というと、一緒にいた下に住む学校の先生も「えー、それじゃあナマですよー。圧力釜で炊いて、チュゥチュゥするよー」と言う。
そうだったのですね。。高いし、食べられるとこもないし、誰が買うんやろ?とばかり思っていましたが、どうやら私の食べ方が間違っていたようですinネパール。下ごしらえというのは、スジというか薄い皮をむいたり、根元の方は細く割いたりして「これはアスパラガスです」って分からなくなるようにしているのでした。そして「うちらには多いけん、持って行きよ」と、親切にもおすそ分けにあずかり…困る…。さらに晩御飯のころに「ホラ食べよ、美味しいよ」とニコニコして持ってきてくれ、スパイスとチリに大敗したアスパラガス・カレーを頂きました。
やっぱり2度と自分では買わないと思うな。
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