2008年12月20日土曜日

埋もれ蛇口消火栓

  日本では、冬場は乾燥して火事のニュースをよく耳にしますね。カトマンズでは、ほとんど火事は聞きません。昔づくりのレンガと木で作った家は年々少なくなり、鉄筋コンクリートとレンガで作られた家が主流になってきました。


この街にもあったのか!と思う、消火栓。
かな?だよな?消火栓&蛇口?


 下にポリタンクが見えていることから、この水道消火栓はまだ現役だということがうかがえます。手前にあるのが水道の蛇口でしょう。水事情が悪いカトマンズでは、こうして水を汲んで、家まで持っていく人も少なくありません。これってかなりの重労働です。


 そして右脇にあるのが…ホースつけるとこ?ていうかこんだけ目を皿にしてブラブラ歩いていても、今もって消防車というのを見かけたこともないんやけど?とりあえず古そうなんやけど、ここにホースつけられたこと、あるん?活躍したこと、あるん?え?


*** *** ***

 ま、そう詰問するのはやめておいて、意外とオールドバザールのあちこちにひっそりとたたずんでいる、この蛇口消火栓。ある日、バザールを歩いていると、つっかかってコケそうになりました。フと足元を見ると、

あっ!

アンタ…相当に埋まっちゃってるね…。

 つまづかれるのも無理ないね…。



 という思いもよらぬポジションにず蛇口消火栓が。どうやら歩道を作ったときにそのまま埋められてしまったようです。苦しそうです。栓のフタがないところがまた、口をパクパクさせているようで、苦しい叫びが聞こえてきそうです。とすると、口まで塞がれなくてよかったね、と一言声をかけてやりたくなるような気もしてきます。
  

 ちょっと離れてからジックリ眺めてみると、ぽつねんと埋まる彼が、温泉にでもつかっている様に見えなくなくもありません。←見えんやろう  街行く人々の足を見つめてすごす日々はどんなでしょう。誰かにお尻を置かれることもあるでしょう。過ぎし日には、ここで水を汲み、ワイワイと女達のおしゃべりに花が咲いていたであろうこの蛇口消火栓。今日もここでジッと埋もれ、街行く人たちを眺めます。

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