2007年10月12日金曜日

ヤギの行方

 ダサイン。しつこいですが、それは一年で一番大きな祭り。ヒンドゥの神話に基づいたその祭りは何日も続き、といっても家の中での儀式がほとんどなので、見ていて特に楽しいことはないのですが、参加するとそれなりに楽しいこともあります。ダサイン祭の8日目、マハーアスタミーの19日は、カーリー神(ドゥルガー神)に生贄を捧げる日とされています。いや、生贄の日が楽しいってワケでは…。動物愛護協会の人から非難ゴウゴウ?!

 生贄となるのは、ニワトリ、ヤギ、バッファロー、アヒル等。我がダンナさんちは農家で、普段から家にヤギがおりますので、そのうちの一頭二頭が生贄用になっちゃうんですが、街の人はそうも行かないので、一家に一頭バザールで買ってきて、生贄を捧げる儀式のその日までつかの間、家に繋いでおきます。そうすると、その間エサをあげたり抱っこしたりして、かわいがり、子供たちは嬉しくて仕方がないようなのですが、さすがネパール、子供にも「アスタミーの日は、コイツをバッサリなのよ♪ムフフ」と教え諭します。。子供もそうして納得して大きくなるようです。

 山の方から、ヤギの群れを率いて、街に来る人たちの姿も目にするようになります。カトマンズに住むようになってからは、ほとんど見かけませんが、随分と前、ポカラでダサインを迎えたときは、そうした光景をたくさん見させてもらいました。村々で代表の人が連れてくるのか、そのヤギの群れには、カラフルな色がつけられていることも。きっと色ことに誰々さんの、って仕分けされているんではないでしょうか。

 ここ数日は、カトマンズでもトラックの荷台に載せられたヤギ達を目にするようになりました。みーんな生贄になっちゃうのね…


 この写真のおじさんも、早々にヤギを売り出しに。これからあちこちで目にするようになります。そうしてしばらくすると、近所でも、犬を飼っているかのごとく、ヤギを飼っているような姿があちこちで見られるようになります。これがまたカワイイのだ。なでなでしたり、エサをやったり、観察の絶好のチャンスです。がしかし、大人たちが「コイツをバッサリなのよ♪」と言った言葉を知ってか知らずか、生贄を捧げる日が近づくと、どうも泣き声が悲しく聞こえてしまうのです…気のせいなんでしょうか…メェメェメ~…



 

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