2009年10月7日水曜日

ネパールの田舎の家には包丁はないんか!

ダサイン祭の間、ウチの田舎チャトラーレ村に行っていた私ですが、腰を痛めてしまい、ゴロゴロしに行ったようなもの。たまにしか行かないのに、ヒンシュクやわ…。


 腰は痛いが腹は減る。食べねばならん。しかし、自分だけではない。里帰りしている総勢2~30人のために、朝晩、食事の支度をしなくてはならぬ。こんだけ人員があるので、もちろん分担作業であるが、なにせ田舎であるがゆえ、包丁もまな板も使わない、ガスコンロはなく薪でのクッキングであるので、時間だけはかかる。


 「じゃ、アタシ野菜切るわー」というと、うちの田舎の家では包丁ではなくて、「鎌」が出てきます。鎌って…草刈りとかする、あの鎌?はい、そうです。同じ刃物とはいえ、かなり扱いづらいです。千切りやみじん切りはできません。せいぜい短冊切りです。


 今回は、「どうやって野菜を切るのか?」をお伝えします。


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まずは
こうやって、鎌を足で押さえます。こうやって押さえるのも、意外と難しく、持ち手のところがズルンと回って、結構しっかり押さえて固定しないと、鎌が動いて危ないです。



そして
 切りたいものを鎌に近づけます。包丁&まな板だと、物は不動であるのに対し、鎌ですと鎌が不動なワケです。




野菜を前に押し出すように
 野菜を動かしますと、このように、切れます。が、たいそう時間がかかってしまいます。包丁で3分で済むところが、鎌ですと、多分20分はかかるでしょう。



どんなに切っても
 まだ切り終わらない。切る前に「収穫」という作業もありますので、料理には一日のうちかなりの時間が割かれることになります。


 ウチの田舎では、食べ物はほぼ自給自足ですので、まずは「今日は○○を採ってくるのじゃ!」と指令を受けた子供たちがワーッと畑に散り、それぞれ何かを採ってきます。たくましい…。けれども、普段はカトマンズに生活する子供たちは、田舎がとっても楽しくて、嬉しくて仕方ないんですね。


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 まだまだ野菜の下ごしらえは続きます…。

 ジャガイモの皮むきなどは、至難の業!この場合、鉛筆を研ぐような感覚ですが、実ばっかりそげてしまう。どうしたらいいもんか…。思案の末、お腹のぜい肉で鎌の持ち手を固定し、包丁化することに成功。一気にスピードアップ。しかし、ジャガイモも虫が食っていたりするので、やはりなかなか作業ははかどらないのでした…。


 やっとこジャガイモとニガウリを切り終えて、「フーーーーーーっ!」っとかなり大きなため息をついて腰を上げようとしたところに、

 拷問としか思えない、巨大なかぼちゃがやってきたのでした…もう、でけん…。

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